保健師としての資格を持っているものの、結婚や出産、育児や介護など様々な事情で仕事を続けられず休職中・・・という方は少なくありません。希望する条件の職場に出会えず、保健師とは関係のない分野で仕事をしているという方もいることでしょう。
せっかく志し、難関を突破して手に入れた国家資格ですから、出来ることなら仕事にも活かしたいですよね。常勤が難しい場合には、アルバイト・パートの保健師として働くという選択肢があるのを知っていますか?
保健師はアルバイトやパートとして働けるのか、実際の求人内容・条件や、パート、アルバイトの保健師として働くにはどうしたらよいのかを紹介していきます。
目次(もくじ)
アルバイトやパートでも保健師として働けるの?
保健師にもアルバイト・パート求人がある
平成24年度に就業していた保健師は約47,000人、そのうちの98.5%が女性です。男性保健師も少しずつ増えてはいるもののほとんどが女性であり、出産や子育てといった事情で、フルタイムでの勤務が難しくなるケースが多いことの一因となっています。
フルタイムで働くのは難しいけれど、空いている時間で仕事をしたいという方におすすめなのが、アルバイト、パート保健師という働き方です。民間企業ではアルバイト、パート、派遣として、保健センターや保健所などの行政機関では非常勤、臨時職員といった名目で募集されています。
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アルバイト・パート保健師と派遣保健師の違いは?
常勤でなく時間を限って働くという点では派遣保健師と同じですが、その違いは雇用先にあります。パート保健師は派遣会社に雇用されている一方で、パート・アルバイトは勤務先に直接雇用されます。
雇用期間にも違いがあります。派遣では単発もしくは1年契約など限られた期間で就業し、その先契約が更新されるかどうかは勤務先次第です。一方でパートやアルバイトでは、単発でなければ雇用期間が区切られておらず、希望すれば長く勤め続けることもできます。
直接雇用なので、福利厚生面ではパートやアルバイトの方が、派遣よりもより条件が良くなる場合があります。
アルバイト(パート)保健師の求人内容とは
勤務先や職種は?
保健師のアルバイト、パートの求人先、職種を見てみると、
- 行政や一般法人経営が経営する健診センターでの保健指導、出張指導、相談対応
- 保育園での保育業務、事務業務
- デイサービスなど介護施設での支援業務
- コールセンターでの高齢者見守り、電話相談対応
といったものが見られます。行政保健師となるのか産業保健師となるのかという選択、そして業務内容では健診関連、介護関連、保育関連などの選択肢があります。
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条件や待遇は?
繁忙期がある健診センターへの勤務では、集中してシフトに入って、繁忙期が終われば休暇を取るといったメリハリの効いた働き方が可能です。パートで時給1,500円といった募集もあれば、週5日勤務で月給28万円など常勤と変わらないような給与条件も見られます。
保育園求人での時給は1,000円以下というものも見られ、比較的低めです。1日4時間程度、週2日からOKといった条件の求人なら、短時間しか働けない方でも大丈夫ですね。
介護関連では、時給1,500円程度の求人が見られます。注意点として、デイサービスなど日曜祝日の出勤を求められることがあるため、事前に必ず確認しておく方が良いでしょう。
職場により、週に2~3回・短時間から勤務できる求人がある一方で、パートとはいっても正社員同様の勤務時間・日数を求められる求人もあります。
仕事内容では、正社員の補助業務から、正社員と同じ仕事を求められる職場もあります。どんな働き方を求めるのかで、選べる求人の職種や数がある程度決まってくることでしょう。
アルバイト(パート)保健師として働くには
条件に合う求人をいち早くキャッチする
保健師募集のタイミングとしては、在籍中の保健師が産休や長期療養に入る場合や、健診の繁忙期に向けての増員といったものが多くなります。
そのため「急募」という文字が見られ、時給は比較的高くても採用条件がさほど難しくない求人も少なくなく、応募がよほど集中しない限り採用のハードルは低めという傾向が見られます。
アルバイト・パート保健師への就職で大切なのは、条件に合う求人情報を逃さないことです。急募のタイミングを逃さず、求人をいち早くキャッチしてアプローチするのが、希望の職場に保健師として採用されるポイントと言えます。
2~3の求人・転職サイトにあらかじめ登録しておくことで、希望に合う情報を探したり、エージェントからの紹介を受けることができます。
<関連記事>:保健師の就職率・求人状況は?
経験が求められる仕事
保健師は健康に関する指導を求められることが多く、指導を行うにはそれなりの経験に基づいたアドバイスが必要になります。そのためパートやアルバイトでの勤務でも、経験が豊富な方は重宝されることでしょう。
目指す分野があって、未経験では就業が難しい場合、まずはフルタイムでの応募の前にパートやアルバイトとして勤務し、その分野での経験を積んでおくというのも一つの方法です。経験があれば、より条件の良い職場への就職も夢ではありません。
フルタイムとパートの壁が少ない
看護師では、夜勤が出来ないのでパートを選ぶというケースが見られます。その場合、勤務形態の違いから業務の幅が狭まることがありますが、保健師の場合にはそのような傾向が少なく、フルタイムでもパートでも、勤務時間が異なるだけで任せられる仕事の内容や求められる姿勢にあまり違いがない、壁がないのが特徴です。
保健師に健康面の相談をする方にとって、相手がフルタイムかパートかといったことは関係がなく、経験に基づいた責任あるアドバイスが必要とされています。
限られた勤務時間でもせっかくの保健師資格を活かせるよう、まずは転職サイトへの登録から始めてみてはどうでしょうか?
- アルバイト、パート、非常勤、臨時職員として募集
- 直接雇用され長く働くこともできる
- 健診センター、介護施設、保育園などの求人
- フルタイム勤務と同様の条件、業務内容の求人も見られる
- 募集のタイミングを逃さずキャッチするのがコツ
- アルバイト、パートとしてでも経験を積むことがキャリアに