社会のグローバル化が進んで久しく、観光地はもちろんのこと、日本各地の様々な場所で外国人の姿を見る機会が増えてきました。知人でも外国人がいるという方は少なくないことでしょう。
2011年時点での外国人登録者数は既に207万人を超え、様々な国の方が日本に居住していますが、そのなかで公用語となるのはやはり「英語」です。日常生活でも職場においても、「こんなとき英語が話せたら」という体験をしたことがあるのではないでしょうか。
保健師の仕事で見てみると、英語を活かせる職場をいくつか挙げることができます。ある程度の英語力があるのに今の職場では全く活かしていない・・・という場合、もしかしたら他にも良い転職先があるかもしれません。
保健師の英語力の必要性、英語を活かせる職場や必要な英語力について、そして英語を活かせる職場へ転職する際のポイントについて紹介します。
目次(もくじ)
保健師に英語力は必要?
英語力必須の職場もある
保健師として勤めるうえで必ず英語力を求められる職場はそう多くはないものの、例えば外資系企業や総合商社など、外国人が多く働く企業での保健指導・健診に当たる場合にはやはり、英語力が欠かせません。
このような職場はいくつか挙げることができますが、具体的にはこの後紹介していきましょう。一般企業でも社員に一定の英語力を求めるところは増えており、保健師も英語力を高めておくに越したことはありません。
転職の可能性が広がる
英語力があれば、転職先の可能性がより広がることは確かです。英語力が必須ではない職場でも、外国人の対応をする機会がないわけではなく、そのような場面で英語力が重宝されることがあります。
採用選考で、保健師としてのスキルや経験だけでなく英語力の高さがプラスになって、転職が成功するという可能性があります。英語力はキャリアアップを目指す強い武器となり、転職時の待遇アップを期待できます。
英語を活かせる保健師の職場と必要な英語スキルは?
外国人が多い一般企業
従業員に外国人が多い外資系企業や、外国との取引が多い大手商社などで産業保健師として働く場合には英語力が重視され、活かすことができます。
また治験関連の企業も治験者や職員が外国人であることが多く、保健師にも英語力が求められる職場です。
産業保健師の仕事は、従業員への保健指導、急病や怪我の対応はもちろんのこと、精神的な悩みのカウンセリングも重要な業務です。症状や悩みを正確に理解し、必要なコミュニケーションをとりながら適切に対応するには、ある程度のレベルの英語力が欠かせません。
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外国人労働者が就業する工場での健康管理も、保健師の重要な仕事です。英語力のある保健師の配置は企業にとっての安心材料となり、人材として重宝されることでしょう。
インターナショナルスクールや日本人学校の養護教諭
東京を中心に大きな都市にあるインターナショナルスクールでは、生徒と英語でコミュニケーションをとる必要があり、養護教諭となる保健師にも英語力が求められます。
各自治体から海外の日本人学校へと保健師が派遣されるケースがあり、そのような場合はもちろん英語を話せなければなりません。また大学には外国人留学生が多く、英語力が業務に役立ちます。
入国管理官
国際空港で伝染病や疾病の侵入を防ぐ入国管理官となる保健師もいます。多くの外国人と正確なコミュニケーションをとる必要があり、当然英語力が生かされます。
入国管理官は国家試験、さらには入国管理局の面接と、いくつもの狭き門をクリアして就ける職業です。入国管理官を目指すには英語の勉強だけでなく、計画的に準備を進めていく必要があります。
必要とされる英語力は?
必要とされる英語力・スキルは職場によって違ってくるため、事前に確認することが大事です。求人情報に「TOEIC〇点以上」といった情報があると分かりやすいですね。
より高い英語力が求められるのが、外資系企業や商社に勤める場合です。外国人との接点が多く、流暢に英語を話せるレベルが期待されます。
入国管理官としての就業では英会話のスキルはもちろんのこと、法律用語についても正確に理解し使いこなせるレベルである必要があります。
一般企業ではそこまでの英語力は必要ないと思われますが、日常会話ができると助かるシーンがあることでしょう。
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英語を活かせる職場へ転職するには?
転職先を探すときに大切なのは、「自分にとっての優先順位は何か」という点です。一般企業なのか公務員として働くのか、待遇ではどの点を重視するのか、希望する条件に優先順位をつけます。
英語を活かす職場の探し方
英語力の活用を優先して就職先を探すには、専門の転職サイトで「英語使用」「英語必須」「保健師」といったワードで検索してみましょう。
条件に合った保健師の求人を比較検討することができます。自身の英語力に合わせて、「TOEIC〇点~△点」といった条件で探してみるのもいいですね。
<関連記事>:保健師が海外で働きたい!必要なスキルや方法は?
インターネットで、気になる企業の求人ページをチェックしてみるのもおすすめです。直接企業にアプローチすると、やりとりや交渉を自分自身で行うことになりますが、チャンスを逃さずに迅速に行動を起こすことはポイントのひとつです。
ただし基本的に、多くの産業保健師求人は非公開とされ、専門サイトを通じて登録者にのみ公開されています。転職サイト登録時にしっかり自分の希望を伝えておき、英語力のある保健師募集のチャンスを活かしてください。
英語力を生かすことで待遇アップ
産業保健師の年収は比較的高く、30代前半でも500~600万円程度が平均で、さらに経験を積めば700万円も夢ではありません。英語力を活かせる外資系企業、治験企業や大手商社の正社員であれば、待遇も平均より高めで、年収や福利厚生面が期待できます。
高待遇を得るからには、TOEIC800点以上など厳しい採用条件があったり、実際に高いレベルの英語力がないと円滑な業務が難しかったり、仕事内容の面でもそれなりの高いハードルがあることでしょう。
のんびりと働きたいという方には合わないかもしれませんが、やりがいを感じながら、キャリアを充実させられる可能性があります。
- 保健師にも英語力が求められる職場がある
- 外国人と接する機会が多い産業保健師、養護教諭など
- 英語力により選択の幅が増え、採用の確率を高められる
- 外資系や商社、入国管理官ではより高い英語力が必要
- 専門サイトで英語のキーワードで検索
- 英語力を活かして待遇アップを期待