小さい頃から学校の保健室の先生になりたくて看護師を目指していたという方もいるはず。ですが、実際に保健室で働いてみないと具体的な仕事内容や給料について想像しにくいですよね。
そこで、保健室の看護師として働きたいと思っている方のために保健室看護師の仕事や給料、転職のポイントなどについてご紹介しましょう。
学校の保健室での仕事や給料は?
学校の保健室で働くことになった場合、どのような仕事を担当することになるのでしょうか。
学生時代に保健室に行ったことがある方ならば大体想像できますよね。ケガをしたり、具合が悪くなったときに応急手当を行うのも保健室で働く看護師の仕事です。
保健室の先生といってもここで医療行為を行うわけではありません。
もしもすぐに医療行為が必要だと判断された場合には保険室内では対応できないので、医療機関に連絡をして搬送をします。
といっても、大きなトラブルもなく一日が終わることが多いです。
ケガをするといっも走っている最中に転んで膝を擦りむいた程度のケガが多いため、重篤な状態に陥った生徒や先生の対応をすることはめったにありません。
しかし、その可能性はゼロではないため、万が一すぐにでも応急処置や専門的な判断が必要になったときに看護師の知識と経験は非常に重要です。
基本立ち仕事ではなくデスクワークになるため、体力がない方でも働きやすい職場だといえるでしょう。
また、病院では派閥などができることもありますが、学校の保健室は人間関係のストレスもなく働ける職場として人気があります。
<関連記事>:【保健室の先生】学校保健師の仕事内容は?
休みはある?
学校が休みの日は保健室も基本的に休みです。そのため、病院などに比べると休みは取りやすいといえるでしょう。
このことから子どもが小さいママさん看護師の転職先としても人気があります。残業もほとんどなく、夜勤もありません。
保健室看護師の給料はどれくらい?
気になる給与についてですが、こちらは学校の職員と同じくらいとなるのが一般的です。年収にすると大体400万円~になるでしょう。
多い人だと550万円ほどもらえる場合もありますが、勤続年数なども深く関係してくるため高収入を目指そうと思ったら長く働く必要があります。
また、学校には公立の学校と私立がありますが、比較してみると私立の方が給料が高めに設定されていることが多いようです。
できるだけ高収入を目指している方は私立の保健室求人をチェックしてみましょう。もちろん、給与面での条件が良ければ競争率も高まります。
大体の平均をチェックしてみると小学校、中学校で働いた場合には月収が40万円~45万円前後になるでしょう。
高校の保健室の場合は小学校や中学校に比べて月収にして2~3万円程度給料が上がる傾向にあります。
ただ、働く地域やそれまでの経験、看護師資格以外に所持している資格や免許によっても給料は変わってくるので一つの目安にしてみてくださいね。
<関連記事>:保健師の給料は看護師より高い?保健師が収入アップする方法は?
看護師資格だけで学校の保健室で働けるの?
看護師の資格や保健師の資格を持っていれば学校の保健室で働けます。
ただ注意しておかなければならないのが、小学校、中学校、高校の保健室で働く場合は看護師の資格に加えて養護教諭の資格があったほうが有利だということ。
なお、看護師資格のみでも市立学校や大学の保健室でならば働くことはできますが、その他の学校で働こうと思った際には養護教諭の資格が必要です。
養護教諭の資格があれば非常勤として働くこともできますし、教員採用試験も受けられます。
ただ、養護教諭の資格を取得するなんて大変なことなのでは…と思う方もいるはず。
しかし、そんなことはありません。
養護教諭の資格を取るためには指定の大学に通わなければなりませんが、すでに看護師の資格を取得しているのであれば、文部大臣指定の養護教諭養成施設に1年以上在籍して単位を取得することにより、養護教諭免許1種が取得できるのです。
働く職場によっては養護教諭免許の取得は必須ではありませんが、取得しておくと優遇される傾向にあるのでできるだけ良い条件で働くためにも取得を目指してみましょう。
学校の保健室へ転職したい!
まず最初に理解しておきたいのが、求人情報はめったに出ないということ。
そのため、途中で諦めてしまう方もいるようですが、魅力的な求人情報が出てきたときにすぐに応募できるように準備を整えておきましょう。
求人情報は自分の力で探すよりも看護師専門の人材紹介会社に相談して情報を提供してもらうのがおすすめです。
教育機関からの求人ということもあり、一般的な求人情報サイトやハローワークなどには情報が掲載されません。
求人情報は看護師専門の人材紹介会社を通して非公開求人という形で出るので、事前に登録を済ませておきましょう。
それから、求人が出たあとの競争率も高いので注意が必要になります。
先述したように保健室の看護師として働くことができれば休日は休みが取れますし、残業や夜勤もないので病院での激務に耐えかねている看護師が保健室の求人情報が出るのを待っていることも多いのです。
一つの学校に何人も保健室の先生がいるわけではありませんよね。
また、非常に働きやすい職場であるため一度採用された方は勤続年数が長くなります。
その方が辞めなければ新しい求人情報は出てこないので、保健室の看護師として働くための最も大きな難関はなかなか求人が見つからないことにあるでしょう。
<関連記事>:後悔しない!保健師が転職する時のポイントは?
経験を積みながら求人情報を待とう
保健室求人の競争率は非常に高いため、他のライバルたちに勝つための努力が必要です。
採用する側としてもできるだけ知識と経験の多い方を採用したいと思っているわけなので、まずは看護師としての経験を積みましょう。
基本的に保健室の先生は万が一のケガや病気が発生してしまったときに1人で対応しなければならないわけなので、看護師としての経験が浅く、緊急時に適切な対応ができない方は採用されません。
十分に看護師としての経験を積んだ上でチャレンジしてみてくださいね。
- 看護師の知識と経験が求められる職場
- 学校の保健室は人間関係のトラブルが起きにくい
- 給料は学校の職員と同じで400万円~が多い
- 看護師資格のみだと市立学校や大学の保健室しか選択肢がない
- 求人は非公開求人となるのが一般的